日本のすがた・かたち
【旧石器時代の全身骨格】
沖縄では「港川人」以来2例目、東南アジアから渡来か
沖縄県・石垣島の「白保竿根田原洞穴遺跡」で、ほぼ全身の状態が分かる約2万年前(旧石器時代)の人骨1体分が見つかり、県立埋蔵文化財センターは2日、現地で説明会を開いた。同センターによると、国内で旧石器時代の全身骨格が発掘されたのは、沖縄本島の八重瀬町で1960~70年代に見つかった「港川人」(2万2千年前)以来2例目。
東アジア最大級
同遺跡では2008年以降、約千点の人骨片が出土している。10体分以上あるとみられ、旧石器時代の人骨発掘としては東アジア最大規模という。2万年前の琉球列島に人類がいたことを改めて裏付けるもので、日本人の起源に迫る貴重な資料となりそうだ。
約千点の骨片は、頭蓋や上腕、大腿など大小さまざま。放射性炭素年代測定法で年代を分析し、2万4千~1万6千年前のものとの結果が出た。
今回の全身骨格は、14年にまず膝部分が見つかり、調査を進めるにつれ、頭部などの骨片が次々と見つかった。性別や年齢、身長などの詳細は不明。同センターは、顔つきなどをコンピューターで再現する予定だ。
骨片を分析
調査に関わった国立科学博物館の篠田謙一・人類研究部長(DNA人類学)は「骨片を分析した結果、現在の東南アジアの人たちと近縁性が認められる」と指摘。「東南アジアから石垣島へ、何らかの方法で海を渡ってきた可能性がある」と推測する。
沖縄の島々は石灰岩に覆われ、土壌が弱アルカリ性。骨の酸化が進みにくく、日本本土よりも旧石器時代の人骨の発見例が多い。同遺跡は新石垣空港の敷地内にあり、空港建設に伴う調査で人骨片が見つかった。10年に保存が決まり、同センターなどが調査を続けている。
以上は7月2日付け産経新聞ニュース記事の転載です。
この内容からすると、私たち縄文人の祖先である可能性は高く、私の祖先かも知れないと思うと、とても興味の湧くものです。
私は縄文人の住まいに関心が高く、何時も発掘情報にアンテナを高くしていますが、旧石器時代の祖先の人たちの手掛かりが出てくるとまた想像をより逞しくします。
この祖先は家族と洞窟に棲んでいたのだろうか。または木と葉と土で造った家に住んでいたのだろうか・・・。
多分、水はけの良いところで掘立の木の住まいを造り生活していたのだろう、と想像は空を駆け巡ります。
そして、人間はいつごろ死ぬかということを考えながら、また確信しながら日々を送っていたのだろうか、と。
それから2万年後、私たちは木の建築を造り続けて暮らしています。
画像:産経新聞掲載