日本のすがた・かたち
(・・・いきなり地響きがしてゴゴ、ゴゴッの音と共に部屋が揺れ出した、と思った瞬間、突然激しい揺れに襲われた。)
(家具が宙に舞い、テレビが飛び、意識が途絶えた・・・。)
昨夜、仮眠をとっていた折のことでした。
このところ深夜まで仕事が続き、夕食後の仮眠が多くなっていました。
この夢の出来事から目覚めたのが午後9時半ころでした。
気になり地震情報をみてみると、「熊本震度7」の見出し・・・。 頭の皮が寒くなりました。
いくら動物的といっても三島と熊本では離れすぎている・・・。
そして、何か自分に出来ることはないか、と思い巡らせました。
気象庁が新たな震度を定めてからの震度7は、阪神淡路、 長野中越、 東日本、この熊本で4回目となります。
幸い津波はなく、阿蘇の噴火も今のところないようですが、日本列島は何時なんどきに大地震が襲ってきても不思議ではない時期に入っているようです。
静岡県では、南海トラフが引き起こす大地震への対策が進んでいます。
私の住む三島では富士山の噴火があるのでは、と不安視する人が多くなってきました。そして「想定外」の言葉をよく聞くようになりました。
福島原発事故の時から「想定外」という言い回しが多く使われるようになりました。
私は自然起こることは全て「想定内」の事象であると思っていましたので、電力会社や国会議員、学識者たちが想定外だったというのに違和感をもっていました。
自然災害に「想定外」はないのです。人間の都合で言い逃れの何者でもありません。
ただいえることは、何処までいっても災害対策は完璧ではないということです。
この先私たちは自然科学の進歩によりより詳しい情報を得て、より堅固な災害予知と対策を膨大なコストをかけて進めて行くことと思いますが、何処までいっても想定外という言い回しの内容になる他はないのです。
地震対策はどのようにしたら良いのか、先人は教えています。
「来たら来た時に対応すれば良い」、と。そして津波は逃げる他に良策はない、といっています。
日本列島の海岸線をコンクリート製の防潮壁で塞ぐことに違和感を覚えます。人間のエゴで美しい自然の景観を破壊してはならないと思います。
安全を確保するのであれば高台に住むか、津波から逃げるしかないと思います。
この災害対策は太古より、同じことの繰り返しと思われ、忘れやすいDNAを持った日本人ならではの繰り返しのようです。
「災害は忘れた頃にやってくる。」寺田寅彦の名言は、日本人の特質故のものといえます。
それにしても、野生の動物が地震や津波で大量死した話を聞きません。きっと優れた危機管理体質が備わっているのだと思います。
人間は高い技術や知恵を持っているために災害に遭いやすいのかもしれません。
私は、せめて設計する建築の耐震性を計りながら、関わりのある人たちが身の安全を確保できるよう心がけたいと思った次第です。
写真: 救援で一番頼りとされるのが自衛隊。頼もしい限り。
TP 屋根瓦崩壊の熊本城