日本のすがた・かたち

2014年7月31日
北海道下川町

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TVを観て、思いのほか成果が上がっているな、と思いました。

北海道下川町が町をあげての取り組みです。

 

下川町は-30度にもなる厳寒の地で、電気がなくなると生活が2日も持たない所といわれていました。過去何度も石油ショックなどで給湯や暖房が危機的状況に陥り、現在も中東紛争などで石油価格の高騰が続くことから、これらの不安を除くべく動き出したのがエネルギー自給自足への取り組みでした。

 

2000世帯の町は人工林資源を有することに着目し、現在では毎年約50haの伐採と植林が60年間サイクルで無限に繰り返すことができる持続可能な循環型森林経営を確立しています。

 

その間伐材から出る木クズを原料として燃やし、給湯、暖房に利用し、これからの計画ではこの木クズの熱を利用し、電気を作り、町中が化石燃料に頼らない暮らしが出来るようにしています。

 

人間が生息して身近な山に木を植え、それを孫の代に利用できるようにする。先祖が大昔からやってきたことです。

それも生活に必要なだけ利用し、蓄えは次の時代へと引き継いできました。自然の営みのなかで繰り返されてきた無理のない、エネルギー消費の少ない生活の仕組みでした。

 

現代人はそれこそエネルギーは無限に有るかのごとく浪費し、その資源確保のために戦争まで起こしています。戦争は、自分が幸せになるためであれば人殺しもいとわないという行動です。

 

今、世界中から注目を集めている下川町の取り組みは、日本列島に波及する可能性が高くなっています。

なぜならば、この取り組みは大昔から先祖がやってきたことなので、無理がないからです。

現在、私たちは電気のない生活は考えられません。であるなら電気を作り出すしかありません。

どうするのか。

日本列島に住む人たちは森林資源と水資源を利用し、最先端技術を駆使して電気を作り、供給し合うことだと思います。太陽熱利用や風力発電は人工物によるため無理があります。

木は自然界がもたらす無限の資源です。

 

私はこの木を使い、建築を造ってゆきたいと思っています。                                                                                                                                  

(画像 日本列島の森林分布図)


2014年7月31日