日本のすがた・かたち
今日3月31日、茂木敏充外相は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国、カナダ、中国、韓国の全土や欧州のほぼ全域など49カ国・地域の感染症危険情報を4段階で2番目に高い「レベル3」(渡航中止勧告)に引き上げると発表しました。
これまでは中韓の一部地域やイラン、欧州の23カ国にとどまっていましたが、アジア、大洋州、北米、中南米、中東、アフリカなど世界全域の73カ国・地域へと大幅に拡大しました。
いよいよ日本ばかりか世界各国は鎖国政策を始めざるを得なくなったと思いました。
新型コロナウイルス禍は止まることを知らず、国々は国境を封鎖し、他国との接触を断つ行動に移りました。
これは江戸時代初期(1639)に始まり、幕末(1854)まで続いた国を閉ざす鎖国と同じで、目的や内容に違いはあっても、他国との接触を断つことについては同じようです。
現在の状況がしばらく続くとなると、国々は新型ウイルスとの闘いに明け暮れ、経済ばかりか、食料にも事欠くようになり、果ては国の文化、文明に衝撃を与える可能性が高まるのではないかと思います。
そして、グローバル社会指向は崩れ、未来志向の自給自足に向けた生活を再構築することになるのでは、と考えられます。
きっとエネルギーを湯水の如く浪費し、経済的利益を享受する指向や生活を再考することになりそうです。
我が国の鎖国は、江戸文化の爛熟期を創出し、人々は清貧ながら時代を生きてきました。江戸文化は後の私たちに大きな影響を与え、特にモノづくりは濃密で他国に類をみない独自の工芸を生み出しています。
閉じられた国境内に醸成した民族独自の表現といえます。
この数ヶ月の国々の有様は、他国に頼らず、経済優先の我欲を調整し、気候風土の中でそれぞれが生きる術を再構築するように、と諭されているようです。
またウイルスは、札束を道具にして金稼ぎに精を出してきた者たちの、如何に非力な有様を嗤っているようにも思います。
私はというと、ファンだった志村けんと同じく高齢者ゆえ、マスク、手洗い、アルコール消毒に努め、良く食べ、充分な睡眠時間の確保に邁進しています。
そして、隠れ自閉性引きこもり症候群が功を奏し、仕事に集中する昨今です。
ただ、花粉が難敵で、こいつはアルコール消毒も効きません。
・・・嗚呼!