日本のすがた・かたち
2018年12月9日
師走の喧騒
今年の春爛漫の頃、知り合いから突然の別れ話しを聞かされました。
私は、何とも切ない内容に言葉もなく、黙って頷きながら聞き入りました。
師走に入ってから、頻りにその折のことが思い出され、詞にしました。
「花散る小径」(はなちるこみち)
霧降る夜 紅い火影
貴方と歩いた 花散る小径
愛し合って 誓い合って
何にも要らないと 泣いた日よ
何も知らず 過ごした日々
信じた幸せ 突然の別れ
火影揺れる 花の小径
心から愛したのは 貴方ひとり
貴方いま 何処にいるの
優しい面影 忘れはしないわ
思い出さえ 消えているの
もう一度逢いたい 花散る小径
もう一度逢いたい 花散る小径
私の好きなシルオースチン演奏「バラの刺青」の曲にのせて作りました。
映画の主題歌で、ペリー・コモやフランク永井も歌っています。
人の出会いと別れは世の常。
「生者必滅、会者定離」は人生の実相。
これを哀れで悲しいと思えば、これほどの苦しみはなく、これを定めと受け止めることができれば、また明日を生きられます。
今、彼女はどうしているのか。
師走の喧騒が始まり、誰もが年末年始でまた明日へのリセットを試みることになります。
そして人は祈ります。
祈りはエネルギーとなって背中を押してくれます。
「こっちへ行け、と…」。
写真:喧騒風景・アメ横
2018年12月9日