新之介文庫だより
2021年8月1日
近詠・句歌都々逸82
追憶の 禅寺の庭 蝉時雨
恐ろしい 静けさ炎暑 ただ独り
波静か 土石流に 散るか命
今ココを生きるメダカや我もまた
設計に 立ち尽すかと 夏木立
〽︎故郷恋しや 父母兄妹も 想い想いて 六十年
〽︎家を出てから 早六十年 先のことなど ケセラセラ
〽︎コロナチックな アナタに惚れて 感染ったアタシは 命懸け
〽︎コロナワクチン 不気味で怖い 主の注射の 気持ち良さ
君知るや 箱根強羅の 青モミジ 爽やかなりや 神の住む郷
今ココを 何事もあれ 只生きる 蝉も命は 風に任すと
帰りなん いざ帰りなん あの頃の 青雲の夏 白波の浜
〽︎フリンフリンと 騒ぐじゃないよ 丸を付ければ 味が良い
〽︎男女平等って 言ってるけれど 世は公平が 美しい
〽︎花の世は 共に補い 分け隔てなく 花のようなる 人ばかり
〽︎ブチ切れジジイ に不機嫌ババア 共に認知だ 淡い仲
イライラと 今夏コロナ禍 歳の所為か
古里の 海に告げくる 凪の宵
夕暮の 海を横切る 蝶のあり
何時迄も 囁く母や 寄せる波
2021年8月1日