新之介文庫だより
2021年1月7日
近詠・句歌都々逸79
発出す 非常事態 初詣
〽会えぬと言われりゃ会ってもみたい 思い届かぬ宮参り
幾つかの 設計コロナ禍 蔓延中
〽コロナなんぞは怖くなないが コロナに見える山の神
〽言ったはずだぞ巣籠りメタボ「この太オバン!」ん、ポテトチップス止められぬ
〽言ったはずだわ巣籠りメタボ「この太オヤジ!」ん、ビールラーメン餅三個
君偲ぶ 初陽に光る 富士山の 淡雪けぶる 峰の辺りに
餅を食い 故郷の囲炉裏 父と母
春を待つ 我が志 雲は飛ぶ
お飾りを はずして今年の 夢想う
風強し 空は蒼し 松の内
「だだ今」を 見つめ尽くして 不二の峰
設計に 思い焦がれて 啼くカラス
真夜中に 紅き満月 凍る星
忘れ得ぬ 銀座の柳 小雪舞う
篆刻を 賀状に押して 春を待つ
父母に 香花とお節の ご挨拶
コロナ禍や 会えぬ人にも 初日の出
新玉の 年の初めの 富士の嶺に 君健やかで あれと祈りぬ
忙しや 師走ドカ雪 コロナ禍中
我伝う 伝統の技 世界遺産
篆刻「春来たりて花開く」
陶製 5.5×5.4×高5.4㎝
1990年 作
2021年1月7日