新之介文庫だより
2020年4月26日
近詠・句歌都々逸71
スーパームーン 春の朧に 影二つ
春遅く 月華の海に 掌を合す
コロナ禍や マスク顔にも 花吹雪
世はコロナ 緊急事態に 紅い月
春籠る 箱根の山の 月まどか
待つは 誰 四月の水に 映る月
何もかも コロナが砕く 非力かな
彼の女(ひと)は マスクをしてか 月の海
薫風や 蓮の芽ひとつ 我ひとり
春往くや 新型コロナ 連れて行け
桜散る 生まれた年の 流行り歌
コロナ禍や 往時を偲ぶ 薬売り
何時迄も 動かぬヤモリ 桜舞う
春蘭や 託す夢あり 霧を吹く
コロナ禍や 縄文時代に 戻る可し
欧米も コロナで喘ぐ 桜花
コロナ禍や 世界同胞 花と散る
学問も 叡智も重篤 新コロナ
一寸の 先は闇かや 茶を喫す
EUも 五輪も失せる コロナ喰う
2020年4月26日