新之介文庫だより

2018年7月25日
近詠・句歌都々逸25

 

今ココを 生きると決めし 五十年

 

設計は 太古の記憶 DNA

 

縄文の 記憶を設計 する如し

 

火焔土器 設計あたかも 今の我

 

渦文は 設計既に 我にあり

 

風を待つ 鉄風鈴に 父の貌

 

一日を あと一日と 蝉の声

 

痛いほどの 暑さに遭い 蝉黙す

 

息を吐き 熱中症か 今一歩

 

この暑さ 九天を飛ぶ 夢を見る

 

今はただ 設計のみや 猛日照り

 

ふるさとに 帰るか迷う 盂蘭盆会

 

構想を 模型に託す 蓮うてな

 

縄文は 面白きかな 火焔土器

 

眼を開けよ 遮光土偶に 迫り寄る

 

顔見せよ 仮面土偶に 語り寄る

 

吉報は 来れば良しかと 茜雲

 

成る程に 来るか稀なる 梅雨の月

 

昨日まで 君を恋しと 九蓋草

 

囁けば 蛍の光手 をつなぐ

 

 

 


2018年7月25日