新之介文庫だより
2012年12月7日
『水晶殿改修記』-6 地盤の調査
新之介文庫の佐々木です。
この地の地質は、地盤は、熱海の地域でもかなり良い地層であることは当然。その裏付けとなるボーリング調査などを行い、後の設計に反映されました。
円形サッシの滑りがスムースではない。サッシュの詳細の計測も。
床下に潜ってみると、地中梁に変化がある、コンクリートの劣化、地盤が緩んでいるのか・・
これらの兆候は、水晶殿のホールの先端部に問題があるのでは、ということで建物周囲の地盤調査を。
つつし゜山のなだらかな斜面はどうしてつくられたのか、雨水の流れなど、あらゆる角度から検証をすすめる。
盛り土の部分が一番心配。これをどうするか。
建物直下の掘削を含めた地盤調査の結果を見て、構造設計担当の尾林孝雄は、建物を支持するのは、杭を打ち込むか、地盤改良をするかの方法が考えられるが、この場合は地盤改良の工法がいいのでは、と進言。
設計総指揮を執った太田は、この案を施主側の聖地運営プロジェクトに諮り、方針が決定されました。
これから100年の歳月を考えての決定でした。
(写真 上 建物直下ボーリング調査 下 床沈下測定及び円形サッシュ変形調査)
2012年12月7日