新之介文庫だより

2011年10月24日
『水晶殿』-17 構想はだれが

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新之介文庫の佐々木です。
 
 熱海瑞雲郷を開いた造営主がこの構想を立てた。
 しかも この構想は・・・建築の設計を超えている。
 建築家でもないのに、建築の専門家にも及ばない建築観をもつ人物。
 「天地開闢(てんちかいびゃく)以来、この地が定められていた」
 
 造営主のこの言に、著者は釘づけになった。
  構想の意味の深さを考えると、水晶殿がそれを立証している、
  造営主の思想そのものかもしれない。
 水晶殿は定まった地に、定まっていたように構想されていたのである。
(写真 夜明けの水晶殿)


2011年10月24日