イベント情報, 太田新之介作品集

2022年2月12日
丹波焼き締め-2

掌に受けてジッと凝視していると様々な景色と情景が浮かんでくる。

(どう、この姿?)
(中々好いじゃないか。気に入ったぞ。)
(衣装はどう?)
(色気があるなぁ・・・)
(名前は何て付けるの?)
(そうだなぁー。火の鳥が飛んでいるように観えるなぁ)
(「火ノ鳥」!素敵ね。)
(・・・)

この焼けた土の塊と私の対話の時間は至福の時といえる。

丹波茶碗 十二作の内-2

 

丹波沓茶碗 銘「火ノ鳥」(ひのとり)

火の鳥はフェニックス(不死鳥)としてギリシャ神話に出てくる他、エジプトやロシア、中国では朱雀、鳳凰として目されている。近くは手塚治虫のSF漫画の「火の鳥」が有名。

私の眼の前には確かに火の鳥が飛ぶ姿があった。
物には魂があり、それを夫々が感受する、そんな瞬間が私は好きだ。

この美体はズッシリ重い。

 

 


2022年2月12日