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2019年6月23日
ウメボシジジイ-2

六月の初めになると梅を買いに出かけます。
大分前から梅は紀州みなべ産の「南高梅」と決めていて、今年も例年より10キロ少ない30キロにしました。
梅干作りを始めてかれこれ40年ほどになり、多い年は90キロも漬けましたが、何時の間にか三分の一になりました。

私の梅干作りは、35年前、あるお婆さんから製法を伝授されたことからハマり、以来その秘伝を踏襲し、今日に至っています。

1. 肉の厚い梅を選び、色が黄色になるまで追熟させる。
2. 水洗いをして、水分を拭きとる。
3. 15キロ位を樽に入れ、塩(8%)、焼酎(適量)米酢(適量)で漬け込む。
4. 落し蓋をし、重石は梅と同じ程度の重量のものを載せる。
5. 3~5日して梅干が隠れるくらい梅酢が上がってきたら重石の量を半分以下に減らす。
6. 塩もみをした赤紫蘇を入れ、漬け始めて1ヶ月程度が経った梅雨明け頃に、晴天が4日間続きそうな日を選んで干す。
7. 一粒一粒陽にあて、タコ焼きのようにひっくり返す。この時、梅酢も日光に当て、熱い状態にする。
8. 天日で1日干したら、夜は梅酢の中に戻す。これを3日繰り返す。
9. 4日目で干し上がりの状態を確認して、甕に紫蘇と共に保存する。

 

このような工程で作りますが、何しろ塩分が少ないためカビが発生する可能性が大で、これを防ぐのに焼酎や酢の助けを借りることになります。

三ヶ月ほどしてから食べますが、この時は先人の生活の知恵に感謝し、有難く頂きます。
そして出来上がりを待っている方たちにお裾分けし、梅干の効用に一年間浴することになります。

今年も漬けながら、子どもの頃、父親の梅干作りの姿を思い出していました。
人間幾つになっても、幼い頃の記憶は季節と共に、香りと共に甦るものです。

多分、今年も絶品の「しんのすけ・梅干」が出来るのではないかと。

               「別名は…」
     誰が呼ぶのかウメボシジジイ ニンマリ笑って「ン〜、」オチョボ口

 

 

 


2019年6月23日