イベント情報
7月末に、長野県のほぼ真ん中に位置する八島ヶ原湿原(やしまがはらしつげん)で茶会をします。
20名ほどが湿原に咲き乱れる茶花を愛で、茶籠で一服という趣向です。
私はゲストで2回目の参加です。
三島では近くに箱根仙石原湿原があり、多くの茶花を楽しめますが、八島ヶ原湿原は1万2千年前に誕生して日本の南限にある稀な高層湿原で、広さは43.2ha、形成する泥炭層の厚さは約8.05mという国の天然記念物に指定された別格の地です。
湿原の木道を歩きながら夏の涼風に身を任せて花々を愛で、皆で茶一服とは何とも風流の一語に尽きます。
当日活躍する茶籠は、私が20年ほど前にタイへ渡航し、チェンマイからミャンマーとの国境近くにある山岳民族の村へ行った折に、村人が使っていた弁当籠を譲り受け、帰ってきてから漆を塗り重ね、紐を付け、内側にインドネシアの印金更紗(カインプラダ)を貼ったものです。
この籠は、第50次南極越冬隊員の村上祐資君により昭和基地での茶会に活躍し、2010年8月にガールスカウトの活動で、浅井真美さんがイギリスリーズにあるヘアウッドハウスという伯爵家の庭での茶会に臨み、活躍をした折のものです。
その後も旅の供となり、旅行に出かける毎に連れて行っています。
私にとっては思い出と由緒あるこの籠に、折々の茶道具を仕組み一会を楽しめることを有難く思い、今更のように茶の湯の深遠さに思いを馳せています。
八島ヶ原茶会では茶友の鈴木久美さんの点前で一服です。
さて、茶花は何としようか…と。
前回、近くの旧御射山(みさやま)神社に寄りて詠む
御射山に集うもののふ夢の跡千年の時我に流れる