太田新之介作品集
2013年6月14日
作品-9 茶道具
丹波大井戸茶碗 003
銘「瑞雲ノ郷」
(ずいうんのさと) 口径 16.2×14.4㎝ 高さ 8.7㎝
2012・8月作 (丹波の原土使用)
志野大井戸お砂焼茶碗 004
銘 未定 口径 14.4㎝ 高さ 8.5㎝
2013・5月作 志野土にインド・ブッタガヤ「尼連禅河(にれんぜんがわ)」の砂入り
造作余話
丹波大井戸と志野大井戸は、いずれも、茶事の濃茶主茶碗である。
丹波は、昨年の11月「口切(くちきり)」茶事でデビューした。未定だった銘をその茶事の最中に付けた。
正客は丹波出身の方。喜んで頂だけたようだ。
新作志野は、11月から始まる冬の「夜咄(よばなし)」の茶事にデビューさせる予定である。
今春、インドから持ち帰った釈迦の聖地の河砂を入れた志野土で形成し、窯に入れた。
たっぷりと長石釉を掛けたものが、雪のように白く焼けて出た。
二碗作ったが、出来の良いと思われる方を、ノブさんに差し上げた。
ノブさんのおかげで印象深い旅ができた。
一緒にインド・ブータンを旅した思い出にしてもらえれば幸いである。
次の茶事で使い、問答の時、どのような銘を付けようか、今から楽しみである。
茶事は、人と人が交わる濃密な儀式であり、その体験を通して私の人生は彩られる。
思い入れの茶碗は、茶入や茶杓と共に、私の客をあたたかく出迎えてくれるだろう。
2013年6月14日