ギャラリー珎玄齋 オークション出品履歴

オークション出品目録 001

作品紹介

出品目録 №1
タイ・サワンカローク 鉄絵柄 陶片
        

サワンカローク(シーサッチャナライ)陶磁は、日本では戦国時代や江戸時代に輸入され、宋胡録(すんころく)と呼ばれ珍重されてきた。サワンカロークはシーサッチャナライと共にスコータイの北方にあり、特色は刻花文を施した青磁、鉄絵の他白濁釉や褐釉を施したものが代表的である。特に白濁釉や褐釉のものは建築彫塑や型物に利用され、他の施釉陶磁にはない独特の造形ジャンルを形成している。当時は景徳鎮と並ぶ陶磁器の主要産地で、交易品として日本、フイリピン、インドネ シア、アラビアなどに渡っている。

作品説明
時代15~16世紀
オムコイ出土品
サワンカローク陶の特色的な文様が内外周に描かれている碗の陶片。
東南アジアの陶磁研究の参考資料となると思われる。
水洗浄済。

サイズ
タテ:14.8  ヨコ:13.1  高さ:5.1センチ

 

作品紹介

出品目録 №3             
タイ・カロン 鉄絵動物イノシシ

カロンは、タイ北部チェンマイ付近に位置した15世紀前後に開かれた窯で、ランナー・タイといわれるタイ北方王朝の北方諸窯では代表的な窯だった。タイ中央部のスコータイやシーサッチャナライのスコータイ王朝やアユタヤ王朝の窯とは異なり、製陶技術は精巧で鉄釉、鉄絵、青磁など高度な作品を遺している。特色は柔らかい雰囲気の器胎に独特の鉄絵文様を描き、透明釉を施したものが多い。小品の動物類は希少で造形的価値が高いといわれている。

作品説明
時代15~16世紀
オムコイ土品。
水牛にも見えたが、牙を持っていることからイノシシとした。
鉄絵の渦巻き文様がカロンの特色で、水牛などに多く描かれている。
右方の牙の釉薬が剥げ、左方の牙の先端と右の角の先端が欠けている。
文様の発色も良く、動物造形物としては良品と思える。水洗浄済。

サイズ
タテ:8.2  ヨコ:3.2  高さ4.1センチ

 

作品紹介

出品目録 №7
安南赤絵草花文合子(あんなんあかえそうかもんごうす)

安南(ベトナム)で焼かれた赤絵の合子。紅安南と呼ばれる。
中国元様式の赤絵をもとにした紅安南の合子は、16~17世紀の室町~江戸時代に輸入され紅安南茶碗として珍重された。合子は同時期に作られたもので、ミャンマー領やチェンマイ近郊でも出土している。中には石灰が残っていたものもあり、上流階級の使用したキンマ(ビンロウジと石灰とキンマの葉を噛む習慣による嗜好品)入れだったことがうかがえる。
キンマは当時からタイで広く愛好され、キンマの道具入れなどの用具が発達し、陶磁器のほか漆を塗ったものも作られた。日本に輸出された安南染付、紅安南碗と共に茶道具の香合として使われ珍重された。近年、安南赤絵は中国南方の窯との説が有力となっている。

作品説明
時代15~16世紀
タイ・メソートと国境を接するミャンマー領内パゴダ遺跡基壇より出土品(中国景徳鎮製染付品、合子などと共に出土)

ざっくりした胎土に白濁釉を掛け、焼成後、赤や緑の上絵をつけ焼いている。
赤色が経年により褪色しかすれ部分もあるが、古色を味わえる雰囲気を残す。
色絵の風化があるが、釉の抜けている部分の他、欠けなどはなく完品といえる。
洗浄は砂質土中にあったため容易で、清潔感がある。小さくて愛らしい作品である。

サイズ  径:4.2  高さ:2.7センチ

 


ただいまの出品につきましては
ヤフオク
ギャラリー珎玄齋
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/g_chingensai

よりご高覧ください。

2017年6月1日