ギャラリー珎玄齋 オークション出品履歴

オークション出品 12/4~12/10

№ 1026タイ・カロン白釉燈火台15~16世紀

カロンは、タイ北部チェンマイ付近に位置した15世紀前後に開かれた窯で、ランナータイといわれるタイ北方王朝の北方諸窯では代表的な窯だった。タイ中央部のスコータイやシーサッチャナライのスコータイ王朝やアユタヤ王朝の窯とは異なり、製陶技術は精巧で鉄釉、鉄絵、青磁など高度な作品を遺している。特色は柔らかい雰囲気の器胎に独特の鉄絵文様を描き透明釉を施したものや、白釉や緑釉などが多い。

作品説明
時代15~16世紀
1998年 タイ・オムコイ出土品
上の皿に油を入れ、燈芯に灯をともす燈火台である。
作りは精緻で、轆轤技術や形成技術の高さが際立っている。カロン陶の特色である、薄作りで精緻な造形となっている。下の皿の見込みに大きな窯キズがあるが、使用は可である。
経年により白釉の劣化はあるが、希少な燈火台の作品といえる。
上層階級の人たちが使用したのだろう、往時の灯りの生活が偲ばれる。
洗浄済。

サイズ  皿大径:17.4 皿小径:13.2 高台径:10.1 高さ:17.9センチ

 

№ 1027タイ・カロン緑釉鎬文大碗15~16世紀

作品説明
時代15~16世紀
1999年 タイ・オムコイ出土品
鎬文に緑釉を施した大振りの碗である。カロンの緑釉は中国雲南省の長沙窯の陶工が指導したとされ、三十数年前にメソート地区で発見されてから、オムコイからも出土している。
胎土はカロン特有のもので、薄作りに適し、低火度で焼成が可能なものを用いている。
作りは精緻で、轆轤技術や形成技術の高さが際立っている。釉の泡の痕が数か所、口辺に窯キズがある他、経年による風化や劣化はあるが、肌も美しく完品といえる。
持つと余りの軽さに驚かされる。茶事や茶会の濃茶の主茶碗としてお勧めできる。
要再洗浄。

サイズ  径:13.2  高さ:5.0センチ

 

C71タイ出土中国明・色絵婦女遊戯図角瓶花入16~17世紀

作品解説
時代 16~17世紀
1999年 タイ・オムコイ出土品
女性が十名、それぞれが喫茶し、踊るなどの様子が描かれている角瓶である。
我が国に将来されている天啓古染付「赤絵婦女遊戯図角徳利」(平凡社刊「古染付」掲載)といわれているものと同種同型のもの。
同角瓶の「サンタマリア像図」とされるものと、対で語られることが多い。
土中にあったため赤絵部が少し褪せているが、他に欠点はなく、完品といえる。
景徳鎮窯作品といわれる。陶磁史資料としても希少な作品と思える。
洗浄済。

サイズ
口径:6.0 肩辺:タテ9.1 ヨコ10.9 底辺:タテ9.5 ヨコ11.4 高さ:24.4センチ

 

C72タイ出土中国明・古染付雁木茶碗17~18世紀

作品解説
時代 17~18世紀
タイ・オムコイ出土品
我が国に将来されている同種の古染付は雁木小鉢として紹介されている。
類型のものに「橋の絵」、「蓮笠の絵」という小鉢もある。
口辺周りより底部分が大きく絞られていて独特なフォルムをしていて、他に見かけない。
高台内に出土時に土を取る際に付いた微細な擦り線がある。
高台内には砂が混入し、砂の上に置いて焼成したことが解る。
胎土、釉薬、作りなどから景徳鎮作品と考えられる。
同意匠のものは大中があるが、本作品は中の茶碗で、薄茶碗としてお勧めできる。
洗浄済。

サイズ 口径:11.4  底辺径:7.5  高さ:8.6センチ

 

 

 


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2017年12月4日