日本のすがた・かたち
「もうアメリカからの影響力は少なくなると思うよ」
「オレはこれで日本の戦後が終わるとみているが…」
「トランプは嫌いです!」
アメリカ大統領選挙の一週間前に友人たちと交わした会話です。
クリントンが良いとかトランプがどうとか、というマスコミの対応もさることがら、私は夫々がそれぞれ勝手な賛否であることに違和感を覚えていました。
考えてみると、この選挙は友人(アメリカ)が嫁(大統領)を選ぶ時、周りがあの嫁は支離滅裂で嫌だ、とか、自分の付き合い方が変わるから困る、といっているようなもので、自分や自分たちに都合が良いか悪いかでみているのです。
まことに勝手なものです。
私はトランプ勝利を見て、先のイギリスのEU脱退を含め、アングロサクソンが主導したグローバリズムは終焉に近づいたと思いました。一握りの者たちのためのグローバリズムが限界に達したということです。
これからは米露が有効な関係を構築する可能性が高く、ヨーロッパと中国の衰退が加速するようになると思います。
日本のすがたはどうかというと、独立しているように見せてきた国の姿が、実はアメリカに隷属していたことを実感することが多くなるように思います。
何といっても我が国の中に外国の軍隊が駐留し、守っているという姿は、我が家に外国人が常駐し警備しているようなもので、異様といえば異様なことです。
自国の領土や文化は自分たちで守るのがごく当たり前のことで、長く平穏に慣れ、何か起きれば他国をあてにし、依存するすがたは問題です。
戦争はしないことに越したことはありませんが、我が国の安全や人命の危機に直面したらそれを防ぎ、戦わなければなりません。
これからは、国の防衛が最も重要な課題になると思います。いずれ憲法9条があるから戦争は起きないなどというまやかしの論理は通用しなくなります。
日本のすがた・かたちは世界の人々から支持され、平和国家を現わしているお手本といえます。何もかにもが世界共通でなくてはいけないことはなく、その地域の多様な文化と暮らしほど大切なものないと思っています。それゆえ何処の国の代表が誰になろうと、私たちはそれをそのまま受け止め、平和に暮らせるよう智慧を絞り対応し、対処して行くほかはありません。「なるようになる、心配するな」です。
私は五百年生きる木造建築を造営することによって、日本の多様な文化と暮らしを表現できればと思っています。
明日の満月は紅葉の錦に染まることでしょう。
写真: 紅葉の円窓
TP 14日はスーパームーン。いつもより大きくなるという。