日本のすがた・かたち
「もう直ぐお盆で終戦記念日ですね」
「お墓の掃除も年毎に減ってきたな~」
「終戦の年のお生まれのようですが、今の日本をどのように思われますか」
「ウ~ン毎日忙しくて、日本ことを真剣に考えることは少なくなったな~」
「でも次の世代に向けて取り組んでいらっしゃる事があるのでは…」
「ウン、木の建築を造りたいということネ」
「今の日本の国のすがたはどうでしょうか」
「日本は世界の中でもバランスがとれている国だと思うよ」
「バランスですか?」
「一般的に社会を支配しているものは4つで、優劣、習慣、権力、それに道徳だね」
「優劣や権力だけではどうなりますか」
「多分、アメリカや中国のように特権階級が支配するようになると思うよ」
「では習慣や道徳だけという社会は?」
「侵略が起こるね。チベットやウィグルのように隷属社会となるね」
「日本では4つがバランスしているから、侵略はないということですか?」
「多分ね。鎌倉時代の中期に隠岐や博多に元と高麗の連合軍が攻めてきた。時の北条政権は戦って侵略を許さなかった」
「自らを守(衛)ったわけですね。今騒がれている自衛権のようなものですか」
「集団的自衛権についてはまた詳しく話すけど…」
「これに反対している人たちのことをどのように思いますか」
「ウ~ン、戦争反対のワンフレーズから、文化人なら反対だ、というポーズのようにも見えるね」
「私個人も反対ですが」
「それは認めるけど、反対の人はいまひとつ歴史観と説得力に欠けるようだね」
「……」
「個人の間も国同士も、習慣や道徳だけで仲良くやって行けることはできないよ」
「どうしてですか?」
「できることを自分で説明してみるといい。その基準となるのは過去への歴史観だよ」
「太平洋戦争を起こしたのは日本人だといわれていますが」
「最近、朝日新聞が従軍慰安婦の記事は捏造でしたと発表したね。日本人はこの記事で長い間肩身の狭い思いをしてきた。マスコミの暴力だよ」
「私も韓国のいうことが正しいと思ってきました」
「朝日新聞は日本ばかりか、国連と韓国に対しまた英霊に対し謝罪しなければならないな」
「日本が悪いといって活動してきた人たちはどうされるのでしょうか」
「まあ、心の底から誤る人は少ないと思うよ。自分はそう認識していたというに決まっているからね」
「戦争を仕掛けたという報道も怪しくなりましたね」
「戦争はアメリカや支那から何度も仕掛けられ、経済封鎖をされた挙句の戦いだった。決して侵略しようとして起こした戦争ではない。その内にはっきりするよ」
「それは余り知らされていませんが」
「日本人は亡くなったひとたちには等しく礼を尽くし、弔うという道徳習慣があるため、済んだことの善悪をほじくらないからね」
「それで原爆についてもアメリカを恨まないのですか」
「原爆投下は虐殺以上のホロコーストだよ。でも負けた以上死者を弔い復興に向かったんだ」
「私の曽祖父母たちは命の限り戦い、戦後の復興に尽くしたと聞きました」
「そうだよ、そのご先祖さんのお蔭で今日の繁栄があるんだ」
「今の中東や中近東での侵略や戦いに正義はあるのですか」
「ロシアもアメリカも正義はないね。戦争に正義はない、侵略は自衛の名の下の暴力だな」
「今の日本はバランスの取れた良い国というわけですね」
「お盆に迎え火を焚いてご先祖さんを招き、話をしてみるといいよ」