Sのプロジェクト
2019年8月6日
依頼主は?
壮大な夢だと思っていました。
“茶の湯を通して、日本文化を継承するための本物の木の建築をつくる”
三島御寮の計画を初めて知ったとき、心がざわつきました。
クラっときました。
でも、その壮大さに尻込みし、遠い彼方の話だと……。
あれから数年。
それは、着実に、確実に、実現に近づいています。
一建築家の情熱、もっといえば、ある生き様を目の当たりにして、
動かずにはいられませんでした。
「ああ、そうか……。」
私は、何も見えていなかったのです。
この計画の意義も、建築家の思いも。
依頼主がいて、初めて成り立つのが設計の仕事です。
長年、それを当然のこととして設計の仕事に携わってきました。
ふと、思いました。
三島御寮の依頼者は誰?
このプロジェクトに関わりながら、その答えをじっくりと見つけていきたいと思います。
望月美幸(もちづき みゆき 建築家・JIA会員)
2019年8月6日