新之介文庫だより

2018年8月16日
近詠・句歌都々逸26

 

〽猛暑猛暑でもうしょうがない 露出度上がる目は下がる

 

静けさや 命限りの 蝉時雨

 

故郷や 待つ人もなし 盂蘭盆会

 

〽 熱中しすぎで熱中症に 動き過ぎたか蚊帳の中

 

三年も 会わずに似るや 夏の雲

 

暑さゆえ ビールの旨さ 虫も鳴く

 

もの持たぬ 心は軽し 夕涼み

 

黄昏も 汗に塗れて 月ひとつ

 

〽 蝉も鳴き止む猛暑の午後は 主に肌見せカキ氷

 

〽 華の咲かない今年のハスは 恋の未練に似て枯れる

 

〽逢えば嬉しい逢わなきゃそれも 主と逢瀬の夢枕

 

〽ジャズが好みのアタシの側で 都々逸を唄う粋なひと

 

君と見た 大きな火星 淡き夢

 

二人往く 冥土も暑き 盆供養

 

〽 アズナブールが好きだと言われ 踊るチークに揺れる胸

 

〽 リーンリーンリーンと囁く虫の 初鳴きは淡い恋心

 

〽 夜も更け行く祭りの闇に 何もせぬひと野暮な方

 

〽 ジャズと花火の熱海の夜の 響く音色に酔わされる

 

構想も 酷暑に会いて 沸騰す

 

都々逸に 夢を託して 夏の路

 

 

写真:知り合いの・天才・のりと君が作ったお面

 


2018年8月16日