新之介文庫だより
2018年3月6日
近詠・句歌都々逸19
今までは 良しとするかと 天の声
是非もなし 芽吹く桜に 明日を見る
皆同じ 一切皆苦 釈迦の前
寒空に 孫の手のひら 暖かく
大空の 飛行機雲の一筋に 我が道を観る 富士も雪解け
楽しみは 思わぬ先の 巡り会い 輪廻転生あるも なくても
いつまでも 恋歌詠う 七十三
都々逸に 託した色や 桜花
人のえにしの細さに泣いて 君の太さに癒される
仮想通貨じゃ 気持ちが悪い 持てぬ触れぬじゃ 濡れはせぬ
歳をとったと思わぬけれど 脳もあちらも軟化症
「あらヤダって」言ってたはずよ 何で迫るの「うふふ、ああ、ダメ!」
いま春の 逢瀬を待つか 冬の月
いつまでも 解らぬ道や 福寿草
老境は 一片の月 街の角
少年に青山有りと教えしは 部活の師なり雪に旅立つ
寂しさは春の雨降る窓辺かな 人の命の儚さを聴く
書を書いて 今ココを識る 寒椿
大雪や 富士も思わず 厚化粧
我が道は 吹雪碧天 繰り返し
写真:カアバ神殿の木扉(オスマン朝・1635年)
2018年3月6日