新之介文庫だより

2014年4月27日
『水晶殿改修記』-48 玄関ホールの床

HP-140427-2.jpg

 

新之介文庫の佐々木です。

水晶殿の正面の玄関ホールと、控之間の周囲の廊下の床は、紅い絨毯が敷かれています。

その絨毯の下は普段は見ることができませんが、菱形を基調とした寄木のフローリングで仕上げられています。

材料選びから始まって、菱形のパターンをどのように配置し割り付けするか、何度も施工図の検討を重ねました。

 

玄関ホールと廊下の平面の形は凹凸の出入りがあり、一直線ではなく、かなりの難問です。

担当した竹中工務店の担当者は他の建物を参考とはするものの、建築家の助言で今回独自の割り付けに辿りつきました。

 

材料は、桜材(カバ桜)と決定。フローリングの仕上がりは端部にホーダーを加え寸法を整え、細部にわたる施工性の調整の結果、隠された空間に一段と格調高く、お洒落な玄関ホールの床となりました。

 

太田によると、この仕上は造営主が当初から構想されていたものだそうです。創建時の設計図は桜寄木貼りとしか描かれていませんでした。

それが薄い寄木細工のような貼物か、または厚い無垢の板のものか、意見が分かれましたが、建築家は造営主の構想から考えて、薄い貼物はないとしました。

理由は水晶殿は靴のまま入れるように考えられていた建物だったからです。

「世界の人に相模の雄大な景観を愛でてほしい・・・」、これが主の願いだったとのことです。

 

写真  水晶殿玄関ホール・寄木貼り仕上

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『伊勢神宮』出版のお知らせ

HP-20140427.jpg大変お待たせしております『伊勢神宮』の出版にようやくメドがたちました。

先月から最終の校正が始まり、今月に入り最後の修正がほぼ終わりました。

造本デザインも何度も修正を重ね、ようやく見本写真のようなものが出来上がりました。

ここで大型連休に入るため、出来上り後の発送が5月半ば過ぎになると思います。

予約をしていただいている皆様にはご迷惑をおかけしておしますが、よろしくお願いいたします。

 

著者は20年間書いてきたものをまとめる大変さに遭遇していたようです。

 

本の内容は「神宮の謎」と「日本人の精神性」に迫るものと思っています。

300部が特別装丁になっています。

ご購読いただきますようお願いいたします。

 

写真  『伊勢神宮』表紙見本

 

 


2014年4月27日