新之介文庫だより
2014年2月18日
『水晶殿改修記」-44 控之間天井
新之介文庫の佐々木です。
控之間の天井の中央は、周囲の天井より一段高く造られ、一流の左官職人により漆喰で仕上げられています。
改修工事の解体中、中央和室の天井裏から「御幣」が発見されました。
これは創建時の昭和29年10月28日の上棟祭に神棚に奉られたものでした。
この「御幣」は、この度の上棟祭に使われた「棟木」とともに控之間の天井内に収められました。
そして天井の中央には、先に紹介した照明器具が取り付けられ、この 空間が一層引き立っております。
更に、天井裏には空調設備の機器類が配置されており、将来取り替え時に仕上げ材に影響なく進められるよう、見えないところにも工夫をしております。
例えば高所での作業がしやすいように「キャットウォーク」という足場が用意されています。建築家は、水晶殿の次の改修工事を、60年後と想定して設計をしていましたが、設備などの機器類はおよそ15年で改修されます。その時の作業に備えての用意です。
控之間は水晶殿の要の位置、ここの部屋は造営主が一泊されたお部屋。
特別な配慮をもって造られています。
2014年2月18日